FROM SAITO CITY MIYAZAKI

西都市で新しいことをはじめるためのヒントが、ここで見つかる!

おなかに届け西都発の乳酸菌PROJECT

移住20年。乳酸菌の魅力を伝道する農家夫婦と、
ベトナム人技能実習生・ヒンさんの夢

腸活アドバイザー 永友美樹さん

24 Thu. October, 2024 KEYWORD
永友美樹さん

腸活アドバイザー 西都歴20年

大学卒業後に広告会社などで勤務後、西都市へ移住。マッサージサロンをきっかけに乳酸菌の魅力に気づき活動を本格化!現在ではアンテナショップを立ち会上げブランディング・運営を行いながら、腸活アドバイザーとして精力的に活動中!

24 Thu. October, 2024

 夫婦で乳酸菌配合の宮崎県産ピーマンや「ひのひかり」などのお米を栽培・販売する傍ら、腸活アドバイザーとしても活躍されている永友美樹さん。市の中心街にある「N-ami farm」は、自身で育てた商品を販売するアンテナショップで、永友さんはブランディングや営業面を中心に手がけています。

持病の快復で乳酸菌の虜に

 永友さんが西都市に来たのは今から20年ほど前。大学卒業後、広告代理店や営業などの職で激務に追われていましたが、結婚を機に夫の実家に同居することに。西都市へはそれまでに何度も訪れていたものの、3人の子育てと農業に勤しむ生活への環境変化には苦労することもあったと言います。それでも、当初手がけていたキュウリ栽培の収穫・箱詰めの作業は「すごく自分に向いていて、多分私が宮崎で一番(作業が)速かった」と笑って当時を振り返ります。

 その後、農業法人として「N-ami farm」を立ち上げる一方、並行してマッサージサロンでセラピストの職に就いたことが乳酸菌との出会いのきっかけでした。マッサージサロンの取り組みで腸活研修を受講し、自身で乳酸菌を摂ってみたところ、その効能に驚いたと言います。

「昔から免疫力が落ちると必ずひどい膀胱炎にかかっていたんですが、乳酸菌を摂るようになってからは一回もなっていなくて。また、家で作る食事に乳酸菌を取り入れたり、夫にも習慣的に摂取してもらったところ、食事量を変えずに15キロも減量したんです。乳酸菌は免疫改善や便秘解消などにも効果的で、自分たちの体調も良くなったことからすっかり乳酸菌にハマってしまって。宮崎は農地の土壌がとても良いので、乳酸菌配合の作物も不要な農薬を使わずに栽培できるんです」

自分で決断した人だけに勧める

 こうした自身の経験もあり、腸活アドバイザーとしての活動を本格化させた永友さん。地域の人たちとの交友関係から自然と寄せられる相談に応えるうち、SNSでも積極的に情報を発信するようになりました。

 「私は地元の人間ではないので、最初の3年間はとにかく人とたくさん会っていたんですけど、その中で徐々に体調の悩みといった相談を受けるようになったんです。ただ、私から無理に乳酸菌を勧めるような営業は一切しないようにしています。こちらからゴリ押しするのでは結局は継続して摂るようにはなりませんし、自分の体に責任を持つという意味でも、ご自身で決断した人だけに勧めるようにしたいんです。何よりも、継続することが重要ですから」

 乳酸菌の魅力を広める一方で、数年前からは乳酸菌配合の農作物栽培にも着手。「ひのひかり」は、種もみを乳酸菌に漬け込んで発芽させています。乳酸菌を与えて発芽させた苗は植えた瞬間の活着が良く、病気にも強く減農薬にもつながります。こうして出来上がったピーマンやお米は、アンテナショップだけでなく直売会イベントなどにも出展し、好評を得るようになりました。今後は直接販売できる販路を開拓し、さらなる流通を目指しています。

ベトナムでも宮崎産ピーマンの味を!

 乳酸菌の効能に惚れ込み、今では仕事においても “乳酸菌一筋”といった印象の永友さん。食べたり飲んだり、とにかく美味しいものが大好きで、市内のご飯屋を巡ってはお客さんと知り合いになることも多いと言います。今では、地元よりも長く暮らしているこの街の変化について「本当に住みやすい街になった」と太鼓判。「最近では新しくお店を始める若い人も増えていますしね。市外から訪れる人も多く、ある意味でチャンスが転がっている街だとも思います」

 夫婦の直近の目標は、クラウドファンディングを活用して、技能実習生として在籍するベトナム人のヒンさんの夢を応援すること。「N-ami farm」のピーマンの味に感動したヒンさんには、来年の帰国までに技術を習得し、母国でもこの味のピーマンを作りたいという夢があります。お二人はそのまっすぐな気持ちに応えたい、と語ってくれました。

 「彼はものすごく真面目で、バイタリティも半端じゃない。今もヒンくんが育てた野菜を “ヒンくんブランド” として販売したりもしています。年齢差もあってちょっと息子のような感覚もあるので、彼が帰国するときには絶対に泣いてしまうでしょうね」